中国初:NOVOSENSEのCAN FDトランシーバー「NCA1044-Q1」がトヨタVeLIO認証を取得

2025/08/29

このたび、NOVOSENSEは自社の車載用CAN FDトランシーバーチップ「NCA1044-Q1」が、トヨタのVeLIOVehicle LAN Interoperability and Optimization)認証を取得したことを発表しました。
本製品はすでに、欧州の権威機関であるIBEEFTZ-ZwickauEMC認証も取得しており、今回の二つの国際的権威認証の連続取得は、NCA1044-Q1が互換性、電磁耐性、およびシステム適合性の面において世界トップレベルに達したことを示しています。

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NCA1044-Q1:中国初のVeLIO認証取得CAN FDトランシーバー

VeLIO認証はトヨタが策定したもので、車両LAN環境下における通信系チップの相互運用性と最適化性能を評価するものです。その認証範囲は、トヨタの膨大な出荷量を背景に世界中の主要自動車ティア1およびティア2部品サプライヤーにまで及んでおり、同社の次世代電子電気アーキテクチャ導入の前提条件となっています。

VeLIO認証では、トランシーバー遅延(Transceiver Delay)、dV/dt特性、送受信端交差歪み遅延(R>D Distortion DelayD>R Distortion Delay)、静的しきい値電圧応答(Static Response of Threshold Voltage)、しきい値電圧の周波数応答(Frequency Response of Threshold Voltage)、シングルエンドSパラメータ(Single Ended S-Parameter)、静的試験(Static Test)など、極めて厳格な試験項目がカバーされています。NCA1044-Q1はいずれの試験も順調に合格し、高速通信、信号インテグリティ、電磁適合性の各面でその卓越した性能が十分に実証されました。


中国初、トヨタVeLIO認証取得。世界主要OEM・ティア1に量産採用

中国発・初のVeLIO認証取得CAN FDトランシーバーチップとして、NCA1044-Q1NOVOSENSEの車載規格対応通信チップ分野における技術的蓄積を体現するだけでなく、グローバルサプライチェーンに多様な選択肢を提供しています。
現在、NCA1044-Q1は世界数十社に及ぶ大手OEMおよびティア1顧客において量産出荷が進んでおり、市場での実績も堅調に推移しています。

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NCA1044-Q1 VeLIO認証取得

 

IBEEFTZ-Zwickau EMC認証により、CANトランシーバーEMC特性を高水準で保証

NCA1044-Q1はこれに先立ち、欧州の権威ある機関であるIBEEFTZ-ZwickauEMC認証を取得しており(さらにVolkswagenの企業EMC規格「VW80121-3, 2023-12」にも合格)、その適合性が確認されています。IBEEFTZ-Zwickau認証はIEC62228-3規格に基づいて実施され、CANトランシーバー自体のEMC特性に焦点を当てたもので、要求レベルが非常に高く、欧州以外の自動車メーカーにおいても広く参照適用されています

 

IBEEFTZ-Zwickau認証には以下の4つの試験が含まれています。

  • 放射RF妨害(Emission      RF Disturbances
  • RF妨害耐性(Immunity      RF Disturbances
  • 瞬時過渡耐性(Immunity      Transients
  • 静電耐性(Immunity      ESD

NOVOSENSEのNCA1044-Q1は、これらすべての試験に合格しました。

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NCA1044-Q1 IBEE/FTZ-Zwickau EMC認証取得

 VeLIOおよびIBEE/FTZ-Zwickauの二重認証取得により、NCA1044-Q1は車メーカーやティア1顧客に対して、プラットフォーム導入およびシステム検証にかかるコストと開発期間を大幅に削減するだけでなく、NOVOSENSEのグローバルカーエレクトロニクス市場における競争力を一層示すこととなりました。

本製品はすでに本格量産が開始されており、データシートはNOVOSENSE公式ウェブサイトからご覧いただけます。また、営業チーム(japan.sales@novosns.com)までお気軽にお問い合わせください。